INTERVIEW

花と意外性のあるインテリアと、18㎡のワンルーム暮らし
【大矢慎太郎さんのコンパクトライフ 前編】

花屋「doigt」を営む、フローリスト・大矢慎太郎さんの住まいは、築33年のリノベ済みマンション。18㎡・ワンルームのコンパクトな空間には、心ときめく花々や遊び心の効いたインテリア雑貨が散りばめられています。前編では、この家を選んだ理由や家づくりのテーマ、コンパクト物件でも自分らしくインテリアを楽しむ工夫についてなど、詳しくお聞きします。

朝日が気持ちいい、
屋根裏部屋のような物件

今の物件に住み始めた経緯を教えてください。

もともとは、同じマンションの下の階の部屋を内見しに来て。ちょうど最上階も空いたからと見せてもらったのが、このちょっと変わった物件でした。キッチンのシンクが賃貸では珍しい陶器だったり、角部屋で三面採光なこと、ヘンテコな斜めの壁も気に入りました。

改めて、今の家に引っ越してよかったなと思うことは何ですか?

朝、とても日当たりが良くて、朝日と共に目覚めるようになりました。以前はバーで働いていたこともあって夜型の生活でしたが、今は完全朝型に。最近取り入れた〈TOSO〉のバーチカルブラインドは、ほんのり光を取り込める透け感のあるタイプ。縦の空間を意識できるようになり、天井を高く感じられ、部屋全体がシャープな印象になったと思います。

ポップな花と意外性のあるインテリアで、
心躍る空間づくり

自宅づくりのテーマを教えてください。

好きな色を自由に使ったり、アクセントクロスで空間に奥行きを持たせるなど、パリのアパルトマンのように、コンパクトな住まいを自分らしく楽しむことはひとつのテーマです。さらに、花が引き立つようなインテリアコーディネートも意識。大きな家具や床、壁の色は、白、グレー、ベージュをベースにすることで、花の色が引き立つようにして、花と相性のいい緑は多めに取り入れています。家具は気軽に変えられないものですが、お花は気軽に変えられる要素。そのときどきの気分に合わせた花を取り入れています。

アクセントクロスを貼ったベッドスペースについて、詳しく教えてください。

賃貸でも使える、剥がせるアクセントクロスは、壁紙専門店の〈WALPA〉の実店舗で実際に色を見て購入しました。テラコッタに似た色で植物との相性も良く、飽きが来ないだろうと選びました。

ベッド上にかけている写真をモチーフとしたブランケットは、韓国のインテリアブランド〈SLEEPTIGHT OBJECT〉のもの。チェジュ島の大自然と、そこに佇む馬の群れが素敵。ぬいぐるみなどで使う生地で作られているので、手触りが良いのもうれしいポイントです。

インテリアはどのようなものが好きですか?

ポストモダンや無機質だけど温かみがあったり、意外性のあるインテリアに魅かれます。

例えば、床置きしているくねくねした形の照明は、〈IKEA〉と立体アーティスト〈GELCHOP〉のコラボアイテム。期間限定で販売していました。六角レンチをモチーフにした奇抜なデザインがかわいいですよね。

部屋づくりを考えるにあたり、軸となったインテリアアイテムはありますか?

ガラスウェアブランド〈TOUMEI〉のペンダントライトは、我が家のアイコニック的存在。“ポップ”という言葉だけでは片付かない魅力があるなと、銀座の〈シボネ〉で一目惚れ。明かりをつけていないときもアートとして楽しめます。また、我が家にはTOUMEIのデザイナー・アーティストの髙橋漠さんが手がけたガラスオブジェの写真も飾っています。

また、TOUMEIのプロダクトを愛用していることをInstagramで投稿したら、なんと〈ほぼ日〉の方が見つけてくださって、TOUMEIとのコラボが実現!一緒にフラワーベースを作ることになり、ちょうど最近完成しました。

TOUMEIさんとほぼ日さんと約半年ほどじっくり相談しながら製作しました。口径が狭すぎると洗いづらいし、広すぎるとお花があばれて生けにくい。日常的に自宅で使ってみることで微調整を繰り返し、サンプルづくり3度目にしてようやく理想的なフラワーベースが完成。僕もTOUMEIさんもインテリアが好きなので、お花を生けなくても楽しめる花瓶に仕上がりました。

18㎡・ワンルームで、
上手に暮らすアイデア

ダイニング兼デスクスペースについて、教えてください。

ダイニングテーブルも兼ねているデスクは〈IKEA〉のMICKE。鉄脚はホワイトにしたかったのでマスキングテープで加工しています。椅子はオランダのヴィンテージ。個性的だけど温かみのあるチェアを探していたら〈Yahoo!オークション〉で見つけました。デスクの上に置いている、プリンターのような家電は〈Aladdin〉のオーディオ内蔵型プロジェクター。壁から最低24cm離せば100インチの大画面が楽しめる超単焦点モデルでコンパクトライフにおすすめです。

他にもコンパクトライフにおすすめなアイテムを教えてください。

takayo katayamaさんの籐のモビール
温かみのある籐で洗練された曲線美を描いた作品。ずっと欲しかったのですが今まで欠品続きで、最近ようやく手に入れることができました。大きくて存在感はあるけれどシンプルで圧迫感が出ないので、コンパクトな部屋でも高い位置の空間を上手に飾れます。

オーディオテクニカの「Sound Burger」
コンパクトでどこでも手軽にレコードが楽しめるレコードプレイヤー。スピーカーはBluetoothにつなげて使えたり、充電式だったり、レトロな見た目ながら現代人にマッチした性能を備えています。

Kartellの「コンポニビリ」
ベッド横に置いているのは、イタリアのインテリアブランド〈Kartell〉の収納家具。Kartellはプラスチック加工技術を活かした、モダンなデザインの家具が魅力的なブランド。我が家では、ベッドサイドテーブルとしても活躍しています。

コンパクトな住まいでもすっきり暮らすためにどんな工夫をしていますか?

収納については、ベッド下のスペースをフル活用。オフシーズンの服や使用頻度の低い掃除用品、本などをしまっています。ベッドは〈IKEA〉のものですが、しまうものが多すぎたので、もともとついていた引き出しは取り外し、ローラー付きの衣装ケースをそのまましまえるように改造しました。

あとは、意識的にモノの住所を決めること。コンパクトな住まいだと少しでも散らかると気になるので、モノの定位置を考えるのは大切だなと思います。僕はそのときどきのライフスタイルに合わせて模様替えをこまめに行うタイプ。そのため、その都度住所変更しています。さらに、必要以上にモノを持たないことも大事。1個買ったら1個手放すことを意識して、1年使わなかったものは処分するようにしています。

8畳・ワンルームというコンパクトな住まいのなか、様々な工夫で部屋を広く使いながら、色とりどりの花と好きなインテリアを目一杯楽しんでいた大矢さん。後編では、大矢さんの暮らしでは欠かすことのできない花の話や、コンパクトでも快適なキッチンづくりの工夫、気分転換にもなっているという料理やお酒について詳しくお聞きしています。ぜひお楽しみに!

趣味は黙々と楽しい、“花”と“料理”【大矢慎太郎さんのコンパクトライフ 後編】

※本ページ掲載のお部屋は、Brilliaの分譲マンションに限らず、ご紹介しております。

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