
愛犬と過ごす朝、友人と囲む夜。日々にぎやかな暮らし
【紗世さんのコンパクトライフ 後編】
愛犬との時間、家族や友人と囲む賑やかな食卓、ひとりで過ごす穏やかなひととき——。コンパクトな住まいを上手に使いこなして、日々を心地よく楽しんでいる様子の紗世さん。後編では、愛犬との暮らしで生まれた住まいの工夫や、人を招くキッチンづくり、空間を広く感じさせるレイアウトのコツなど、コンパクトな住まいをより充実させるアイディアを伺いました。
庭付き物件で始まった、
愛犬との暮らし
今の家に引っ越して良かったことは何ですか?
家族とも友人とも過ごしやすい広いリビングがあること、そして愛犬のサムがすぐに庭へ出られることが、この家の大きな魅力です。お隣さんも犬を飼っていて、サムを通じてすっかり仲良くなりました。お隣のワンちゃんが我が家まで迎えに来てくれるのが、幸せな日課になっています。


ワンちゃんを飼い始めて、生活の変化はありましたか?
ライフスタイルが愛犬中心になり、時間の使い方やインテリアの選び方にも変化がありました。サムのテーマカラーは「青」と決めていて、青いグッズを集めるのも楽しみのひとつになっています。

特に朝型になったのは大きな変化。夏は暑くなる前に散歩を済ませるため、朝5時には起きるように。夜もごはんをあげるために早めに帰宅するようになり、以前よりも健康的な生活リズムになりました。
住まいづくりで、愛犬目線で工夫していることはありますか?
何でも興味津々なので、低い場所には噛みやすいものや飲み込みそうなものを置かないようにしています。足元には扉付きのカゴを使ったり、蓋付きの収納を選んだりして、安全面に配慮。フローリングには4ヶ月に1回ほど滑り止めワックスを塗り、サムがよく走り回る場所にはラグを敷いています。子犬のときはよくお漏らしもしてしまっていたので、基本的に布は洗えるものを。我が家は〈unico〉のものが多いです。
また、ソファもサムが上がりやすいように、〈RASIK〉の足のないロータイプソファに変えました。

お気に入りのドッググッズも教えてください。
〈HAY〉のドッググッズはどれもかわいいです。水飲みボウルやドッグベッド、おもちゃを収納するボックスまで、すべてHAYのもので揃えています。


人が集うキッチンは、
“見せる収納”がルール
休日の過ごし方について教えてください。
読書や散歩、夫婦で食べたり飲んだりすることも大好きです。特に友人を招いて、一緒に料理をして食卓を囲む時間が日常的な楽しみになっています。月に一度くらいのペースで人が集まり、サムもみんなに可愛がられています。

キッチンづくりで意識していることを教えてください。
キッチンは料理をしながらでも会話ができるように、リビングダイニングと繋がっている間取りにこだわりました。収納はすべてしまい込むより“見せる”スタイルに。レストランの厨房や近所のカフェを参考に、包丁はマグネットで壁に付けたり、鍋やフライパンは吊るしたり。我が家では友人が料理をしてくれることもあるので、初めて来た人でもどこになにがあるかわかりやすいよう、できるだけ隠さず置くようにしています。

お気に入りのキッチングッズを教えてください。
〈ホームランド〉の3号炊き土鍋です。土鍋って意外と早く炊けるし、何よりおいしいので、炊飯器は手放しました。コロンとしたフォルムが可愛らしく、このまま卓上に置いても様になります。

小さな空間でも、
ごきげんに暮らす工夫
コンパクトな住まいで快適に過ごすために、工夫していることはありますか?
居場所を複数作ることはおすすめです。我が家は2人暮らしのわりに、椅子がたくさんあると思います。家の中にいくつかの居場所があると、気分転換しやすくて居心地も良くなる気がします。ただし空間をソファや棚で分断しすぎると圧迫感が出るので、広さを保ちつつ座れる場所を増やすのがコツです。

コンパクト物件ならではのメリットはありますか?
広い家だと空間全体に統一感を出すのが難しいですが、コンパクトな住まいはひとつの世界観をぎゅっと凝縮できるのが魅力。私のように“好きなものをたくさん並べる”インテリアが好きな人には、むしろ向いていると思います。また、ものの管理がしやすいのもメリットですね。


コンパクトな空間の中に、快適さと楽しさがぎゅっと詰まった紗世さんの住まい。ブランドや年代にとらわれず、“好き”に正直に選び集めたものたちが生み出す空間は、のびやかでユニーク。訪れる人を自然とワクワクさせてくれます。限られた広さでも、暮らす人の発想と工夫次第で、家はもっと自由に、もっと自分らしく変えていける。そんな気づきをもらえる取材でした。
前編では、引っ越しの経緯やインテリアの考え方、家具や小物選びについて、じっくりお話を伺っています。ぜひ前後編合わせてお楽しみください!
※本ページ掲載のお部屋は、Brilliaの分譲マンションに限らず、ご紹介しております。
Photo : Shinji Serizawa / Text : Runa Kitai