INTERVIEW

簡易DIYと身近なもので工夫する、
ものに満たされた夫婦の住まい
(後編)

「衣食住のひとつである“衣”を扱う人間ならば、食生活や住まいも同じように楽しむべきですよね」。そう語るのは、ファッションデザイナーである郡司杏さん。夫婦2人で住まう住居は、味が出てきた築30年ほどのマンション。背伸びはせず、自分たちらしさを大切にした彼らの住まいには、暮らしの知恵と身近なものを生かした工夫があらゆるところにちりばめられていました。

簡易DIYで使いやすく整えた、
秘密基地みたいに落ち着くキッチン

コンパクトな物件ながら、キッチンスペースは広めですね。

ホームパーティを開くこともよくあるので、みんなで楽しく料理ができるようにキッチンは広めにしています。料理は私の趣味のひとつ。キッチンは一日のなかで一番長くいる場所です。

料理は毎日のようにしますか?

料理はほぼ毎日します。土日は特に夫婦揃ってお休みのことが多いので、家でゆっくりと食事をすることが多いです。また、今は家で仕事をすることがほとんどなので気分転換にも料理はぴったり。特に、忙しいときこそ自炊は心がけています。コンビニ弁当など出来合いのものだけだと気持ちがより荒んでしまうので、お味噌汁だけは作るとか。それだけでも気持ちがほっと満たされます。

キッチンカウンターは備え付けではなく、あとから設えたものですか?

そうです。使っていくうちにカウンターが欲しいと思い、旦那さんにDIYで作ってもらいました。ひとり暮らしの頃から使っている大きなステンレスの棚のまわりを、リビングのDJブースを作ったときの余り板でただ囲っただけの簡易カウンターです。小さめの物件だと、なかなかキッチンは使い勝手がよくないことが多いですが、賃貸物件でもあとから様々な工夫ができます。

キッチンの収納も備え付け以外の場所を多く作っていますね。

キッチンの奥にある大きな2つの木の棚は〈IKEA〉のものです。収納するものに合わせて仕切りの板を取り外せるのは便利で、冷蔵庫を収めるために外した仕切りの板は、リビング側の棚の目隠し代わりに活用しています。また、大きな2つの木の棚上に一枚の板をわたすことで上は鍋置き場に早変わり。それによって生まれた秘密基地のような空間もとても落ち着きます。

キッチンにはたくさんのビンが収納されていますね。

ビンは私の暮らしのマストアイテムです。調味料などが入っていた可愛い空きビンはラベルを剥がし取っておき、花瓶にしたり、パッケージの主張が強いスパイスや乾物を入れ替えたりして活用しています。特に好きなのは友人が営んでいるピクルス屋さん〈ツクルジョ〉の6角形ビンがお気に入り。可愛い形と大きさで使い勝手抜群です。

ものは多くてもきちんと整頓!
すべてをまんべんなく使う収納術

洋服のみならず、靴やアクセサリーもたくさんお持ちですよね。ファッションアイテムの収納方法について教えてください。

アクセサリーは先輩から譲り受けた憧れの名作、ボビーワゴンに収納しています。本体を回転させることでワゴンの4面すべてが使える機能的なデザインで省スペース化が叶う、我が家にはぴったりの収納グッズです。トレイのなかのアクセサリーは選びやすいようにひとつひとつ全部が見えるようにして並べています。ここで活躍するのが“空きビンの蓋”。どうしても余りがちでどうにか活用したいなと思っていたところ、これが意外といいサイズでした。
あと、靴の収納場所は廊下に大きな棚を設えました。これも壁に穴を開けずにDIYで作ったもの。靴はひとつひとつ買ったときの箱に入れて保管。たくさん積めるし、パッケージでどこになにが入っているのかもわかって、ほこりもかぶりません。また、箱には買ったときの思い出が染み付いているので、大切に履こうとも思えます。

ものが多いならではの収納について、工夫していることがあれば教えてください。

ものが多いとどこに何があるのかすぐわからなくなってしまって、探すのに時間がかかるとストレスにもなりますよね。だからものは、使いやすいように日々置く配置を見直し、使ったらもとあった場所にきちんと戻す。そして、よく使うものに関しては思い切ってしまわないこともポイントですね。うちではよく花を生けることが多いから、花瓶はいつもすぐに使える場所にディスプレイ。ごちゃごちゃと見えないように、ものはどうせなら可愛く置くようにと日々心がけています。

収納グッズについて、郡司さん宅の定番はありますか?

バンカーズボックスと〈AY kasa〉の折り畳みボックスはよく使います。ものが多い分、あんまりごちゃごちゃしないようにできるだけシンプルなデザインで、ものは日々増えていくからいつもすぐに買い足すことができる収納グッズを選んでいます。

郡司さんにとって家は、“チャージできる場所”。衣食住を整えてリラックスすることで仕事をがんばる活力になり、部屋を大好きな空間にすることでそこには大好きな人たちが集まり、自然と笑顔とエネルギーが連鎖します。出会いにまかせて家に招くたくさんの思い出の品々とともに、毎日を大切に生きる彼女の部屋にはたくさんの愛が溢れていました。

※本ページ掲載のお部屋は、SEARCHページでご紹介している物件ではありません。