
色と遊び心に包まれた、今を楽しむ成長の住まい
【Cantaさんのコンパクトライフ 後編】
築52年の中古マンション、2LDK・65㎡の一室で、花屋に勤めるパートナーと2歳の娘さんと暮らすCantaさん。リビングに入るとまず目に飛び込んでくるのは、家族の絵やアート、個性豊かな小物たちが並ぶディスプレイスペース。色と遊び心にあふれた空間には、暮らしを楽しむ工夫がちりばめられています。後編では、インテリアの好みや色使いのこだわり、ディスプレイの楽しみ方、そしてお子さんが生まれてからの暮らしの変化や収納の工夫についてなど、じっくりお話を伺いました。
ポストモダンに惹かれて。
色とデザインを楽しむ空間
インテリアはどのようなものが好きですか?
北欧やミッドセンチュリースタイルも好きですが、最近はイタリアのポストモダンインテリアに強く惹かれます。例えば、〈Alessi〉のミルはイタリアのポストモダンの代表ブランド〈メンフィス〉のデザイナーでもあるマイケル・グレイヴスによるデザイン。その他にも、コーヒー豆をしまっているキャニスターは、エットレ・ソットサス、ソファはガエ・アウレンティなど、ポストモダンの代表的デザイナーが手がけたものです。フレンチプレスコーヒーメーカーはデンマークのブランド〈Bodum〉のもの。ポストモダンとは直接的に関係はないですが、このような色の使い方が好きなんです。

いろんな色に囲まれているCantaさん宅。どんなことを気にしながら色のあるものを取り入れていますか?
あまり深くは考えていませんが、白と黒をベースに、原色系をプラスするイメージで空間づくりをしています。ニュアンスカラーよりもビビットカラーが好きです。テレビ台に飾っているマリオのフィギュアも、色の組み合わせが好きなんですよね。


思い出と遊び心が集まる、
リビングのディスプレイ
好きが詰まった、リビングのディスプレイスペース。どんなものを置いていますか?
特に気に入っているのは、〈かたがみ〉というブランドのピンクのアクリルボックス。手紙や映画のチケットなど、見えないところにしまいがちな思い出の品をディスプレイする、ちょっとユニークなボックスなんです。インテリアのアクセントにもいいですよね。

その他には、友人からもらった〈ミナペルホネン〉の積み木や、〈Vitra〉のハウスバード、暗闇で発光する〈magma〉のフィギュアなども飾っています。

天井から吊るしているハンギングモビールも素敵ですね!
以前〈MoMa〉で取り扱いのあった〈Areaware〉のもの。明るい雰囲気がほしい場所にぴったりなんです。木製というのが珍しいですよね。

子育てのしやすさと
インテリアのバランス
娘さんが描いた絵も、部屋のいいアクセントになっていますね。
子どもが描く絵は、なにか狙いがあって描いているわけではないので、これこそアートだなと。額装することでより一層特別感が出るようになりました。
妻が娘の幼少期を描いた似顔絵や、三好良さんが立ち上げたファッションブランド〈everyone〉と、カナダ・モントリオール出身のアーティスト、ヴィンセント・ツァンのコラボ作品も合わせて飾っています。

お子さんが生まれてから、住まいはどのように変化しましたか?
毎日の生活の中で子どもと遊んだり、ご飯を食べたりする“暮らしやすさ”と、“インテリアの楽しみ”を両立させることを目指しています。とはいえ、娘の安全面を考えると、今は“飾る”よりも“しまう”ことの方が増えて、前と比べるとかなりシンプルな住まいになりました。

収納用品で気に入っているものはありますか?
テレビ台にもなっている白い〈IKEA〉の収納家具は、収納量もたっぷりでかなり助かっています。一番左は娘のおもちゃの収納場所に。その他の扉は、娘が勝手に開けないように鍵をつけてロックしています。

あと、薬や文具など細々したものはボビーワゴンに収納。ラッピングペーパーなど、高さのあるものも収納できて、なかなか便利です。

今年は『気楽にいこう』をテーマに、散らかることも受け入れつつ、家族がリラックスできる空間で娘さんの成長を楽しみたいと語ったCantaさん。新しい家具を迎えたり、DIYで少しずつ手を加え、完成は急がず、今だからこそできるインテリアを楽しむ。そんな姿勢が心地よい暮らしを形づくっていました。
前編では、今の物件に引っ越した経緯やDIYの工夫、ダイニングスペースのこだわりやお気に入りの家具についてなど、詳しくご紹介しています。ぜひ前後編合わせてお楽しみください。
※本ページ掲載のお部屋は、Brilliaの分譲マンションに限らず、ご紹介しております。
Photo : Takanori Sasaki / Text : Runa Kitai