INTERVIEW

発想力を鍛える、
30.89㎡のワンルーム
【ヤザキリナさんのコンパクトライフ 前編】

空間デザイナー、プロップスタイリストとして活動する、ヤザキリナさんの住まいは、約1年前に引っ越してきたという築12年のデザイナーズマンション。部屋の広さは30.89㎡で、間取りは自由度の高いワンルーム。もともとは仕事場として借りていた物件でしたが、居心地が良すぎるからと、自宅もここに移しました。前編では、この物件を見つけた経緯や、ユニークなバスルームの話、コンパクトライフならではの楽しみについてもお話をうかがいました。

物件との出会いはInstagram!?
海外のアパートメントのような家

今の家に住み始めた経緯を教えてください。

1年ぐらい仕事場を探していて、たまたまInstagramを見ていたら、この物件がストーリーの広告で流れてきて。すぐメッセージを送って、翌日には内見。その場で入居を決めました。自分でも驚くほど、トントン拍子に進みましたね(笑)。当初は仕事場と自宅、2拠点で生活していたのですが、ここの居心地が良すぎて、結局ここで暮らすようになりました。

この物件のどんなところが気に入りましたか?

自分で空間を使い分けられる、開放的なワンルームであることや、窓が大きいところも気に入りました。また、巾木がなく、ドアが天井の高さまであったり、壁が壁紙ではなく塗装仕上げだったり、海外の家のようなすっきりとした内装も魅力的でした。また、バスルームも決め手のひとつになりましたね。

バスルームはどんなところが魅力的でしたか?

猫足のバスタブだったり、クラシカルなシャワー水栓だったり、日本ではあまり見かけない優雅な雰囲気に魅かれました。さらに、窓が全面についているおかげで圧迫感がなく、換気がしやすいのもうれしいポイントです。

バスルームは朝の光がとても綺麗で、朝風呂が新たな楽しみに。夜は天井照明ではなく、置き型のライトをぼんやり灯して入るのも好きです。ホテルのお風呂みたいだなと感じる日もあれば、ライトを最小限に洞窟にいるような感覚で入る日もあったり、とてもワクワクする空間です。

自由度の高いワンルームは、
レイアウトの実験室

コンパクトな物件だからこそ感じられるメリットを教えてください。

限られた空間だからこそ、世界観を作り込みやすいです。好きなものがぎゅっと詰まっている空間は、秘密基地のような居心地の良さがあります。空間を作る仕事をする自分にとって、ここは住まいであり、アトリエでもある。くつろぐための家というよりも挑戦したり、物事を考えたり、“ここで面白いことをたくさん生み出す!”という気持ちが根底にあります。

狭いからこそパズルみたいにして、無駄のないレイアウトを考えたり、空間を広く見せるための力が養われている気がします。『こうしたらどうなるだろう』という空間作りの実験がしやすくて、模様替えは日常茶飯事。今の私には合っているなと感じます。

ワンルームならではのスペースづくりのアイディアを教えてください。

ご飯を食べる、仕事をする、寝るなど、目的に合わせて空間をゾーニングすることは意識しています。はじめは壁を造作することも考えたのですが、どうしても圧迫感が出てしまうので、ゆるやかに空間を区切ることにしました。例えば、仕事スペースとベッドスペースの間は、モニターを仕切り代わりにして、ベッドを目隠し。デスク裏に圧迫感のでないスケルトンの布を一枚垂らすことで、よりゾーニングを意識しました。

携帯を見るときはピンクの椅子、映画を見るときはソファに座るなど、過ごす時間によって、居場所がなんとなく決まっています。目線がそれぞれ異なる方向に向くようにして違う眺めになることも意識。それだけでも違う時間を過ごしている感覚が強くなり、気分を上手く切り替えられます。我が家のいろんなところにライトがあるのは、その居場所ごとに快適さを求めてのこと。ベッドやダイニングテーブルを照らす細長いペンライトは<HAY>のチューブライト。気軽に吊るせて便利です。

コンパクトな部屋、どう快適に住みこなす?

コンパクトな空間で物量も多いのに、圧迫感を感じないのが不思議です!

この家は窓が大きく、日中はブラインドを開けて生活しているので圧迫感が感じづらいのかもしれません。向かいのお家と干渉しないように、窓の前には目隠しにグリーンをたくさん吊るしています。グリーンの高さは、自分が椅子に座ったとき、ちょうど目線の高さになるよう調整。視界は完全に遮るのではなく、70%ぐらいに止めることでちょうどいい抜け感を演出しています。

あと、かわいいものや見たくなるものは、腰より上に置くことで自然と目線が上にいくよう誘導。床にはできるだけものを置かないようにして動線を確保しています。リビングのオレンジの棚は、学校や公共施設で使わなくなったものをリサイクルしている<HYST>で購入した脚立。脚立やハシゴは、場所を取らず省スペースで、ものもたくさん引っ掛けられるから、壁に穴を開けられないお家でも目線を上に持っていきやすいです。

さらに、目線の高さに合わせて、ソファは少し座面の高いものをセレクト。黄緑色のソファがほしいと理想のものを探し続けて、結果<Amazon>で購入しました。

自由度の高いワンルームで、居心地の良さをとことん追求しながら暮らしの発想力を鍛えるヤザキリナさん。後編では、家づくりの軸となっているデスクの話や、インテリアのマイルール、趣味のDIYについても詳しくお届けします!

※本ページ掲載のお部屋は、Brilliaの分譲マンションに限らず、ご紹介しております。

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