INTERVIEW

中古マンションのリノベーションで叶えた、新旧ミックススタイルの家
【Miwakoさんのコンパクトライフ 前編】

3年前、コロナ禍で予定していた旅行がキャンセルになり、ちょうど時間ができたからと家探しを始めたMiwakoさん。この家の前に住んでいた賃貸物件は、都心で目の前はすぐ道路という立地。次に住む場所は、緑が見える家で自然に囲まれながら暮らしたい。そしてたどり着いたのが、この築年数約50年の中古マンション、2LDKのお部屋でした。前編では、物件探しのエピソードやリノベーションのこだわり、インテリアの好みやお気に入りの家具について、詳しくご紹介します。

管理が行き届いた、
築約50年の中古マンションを購入

賃貸から分譲へ引っ越そうと思ったのはなぜですか?

もともとインテリアは好きで、賃貸の頃から貼ってはがせる壁紙を活用するなど、いろいろ工夫しながら暮らしていたのですが、やはりできることに限界があって。『いつかは自分たちで1から考えたインテリアに囲まれて暮らしたい』、『リノベーションを経験してみたい』そんな思いで中古マンションの購入を決めました。

物件探しで今の家に決めた理由を教えてください。

一番は環境の良さ。駅からアクセスが良い上に、緑もあって眺望の抜けもある。そして、地盤が強い高台なので水害や地震でもリスクが抑えられると思いました。また、リノベーションすることが最大の目的だったので、リノベーションがしやすい物件であることも重要視したポイント。お風呂やトイレの位置を変更したかったので、配管の位置なども事前にチェックしました

築年数は約50年。今まで古くて困ったことはありましたか?

実は、たまたまこのマンションの別の部屋に賃貸で4年ほど住んでいたことがあり、生活上問題なく暮らせることはわかっていたので特に不安を感じることはありませんでした。古い物件ですが、水道や電気などライフラインに関する設備はしっかり大規模修繕されていて、この部屋もスケルトンにして水道管やガス管などすべて古いものは取り替えたので、特に不便を感じたことはありません。

古いものと新しいものが共存する、
『パリのアパルトマン』をイメージして

リノベーションのテーマを教えてください。

『パリのアパルトマン』をリノベーションのイメージとしました。パリはこれまで出張やプライベートで何度も訪れたことがあり、旅先の中でも好きな都市。古いものを大事にしながら、新しいものを取り入れる、そんな文化が根付いています。我が家も築約50年のマンションなので、無理に若作りをするのではなく、古いものと新しいものが自然と共存する空間を作りたいと思いました。

リノベーションで特にこだわったポイントを教えてください。

床と窓周り

理想のイメージに近づけるために、床と窓周りは特にこだわりました。面積が広い分、ごまかしが効かない、かつ賃貸では変更が難しい箇所なので、この部分の工夫は、中古マンションのリノベーションの醍醐味だと感じました。リビングの床はヘリンボーン、廊下はパーケットなど、ヨーロッパの古い家でよく見られるフローリングを参考にしています。

ダイニング

リビングダイニングの窓周りは、窓から見える緑の景色を生かしつつ、窓のアルミサッシを隠すために、ウッドシャッターを取り入れました。ウッドシャッターは横にサッとスライドするだけで窓の開閉ができるので、ブラインドよりも扱いやすいなという印象です。

ダイニングの窓

ベッドルームは、中途半端な窓のサイズをカバーするためにあえて天井に近い位置からカーテンを取り付けるように工夫しました。

寝室の窓

廊下の照明

廊下の照明はデザイナーさんにお任せだったのですが、明るさを適度に抑えたスポットライトのような照明で、部屋の雰囲気がぐっと洗練されました。光の陰影をつけると、空間に奥行きが生まれるのだと学びました。

廊下

ベッドルームの壁

アール壁のアクセントやモールディングをあしらった壁など、日本の賃貸マンションでは実現するのが難しい要素を随所に取り入れています。

寝室

バスルーム

我が家の大きなリノベーションポイントのひとつが、もともとキッチンだったスペースにバスルームを作ったこと。バスタブとシャワーブースが別にある、海外のホテルのようなデザインにしました。『掃除はしやすいの?』とよく聞かれるのですが、床は石なのでガシガシブラシで洗えるし、バスタブもシンプルな形状なので掃除がしやすく、むしろユニットバスよりもカビが発生しにくい印象です。また窓があるおかげで風通しが良いことも、カビが発生しにくい理由かなと思います。

バスルーム

偶然の出会いも受け入れる、
おおらかで自由なミックススタイル

インテリアはどんなものが好きですか?

シンプルすぎない、レトロモダン&コンテンポラリーなデザインに魅かれます。「古いものと新しいものの融合」は家作りのテーマにもなっていて、例えば年代物のピアノや箪笥、椅子などを置く一方で、若手作家のアートを飾ったり、コンテンポラリーの家具を置いたり。たまたま旅で見つけたものを持って帰ってきても調和するぐらい“余裕”がある家で気楽に住みたいと、ミックススタイルに行き着きました。

思い入れのある、気に入っている家具を教えてください。

桐箪笥

富山でアップサイクル家具をつくっている〈YES〉のもの。嫁入り道具として約50年前に作られた家具に、モダンなデザインを施して現代に再生させているというコンセプト、ストーリーに共感しました。

自室

自室は桐箪笥を軸に、和のテイストを取り入れて禅を感じる空間に。和紙のライトは〈イサム・ノグチ〉のakariシリーズの初期モデル。この夏、ニューヨークのノグチ美術館へ行った際に購入しました。クローゼットは扉ではなくカーテンにすることで、部屋全体がやわらかな雰囲気になるようにしています。

自室のクローゼット

リビングのコーヒーテーブルとアクセントチェア

なかなか気に入る家具が日本にないのが最大の悩みで、家の中の家具はいくつか、海外から個人輸入しています。その中でも、リビングに置いている〈CB2〉のコーヒーテーブルと〈ALLMODERN〉のアクセントチェアがお気に入りです。このアクセントチェアは、日本だとあまり聞き馴染みのない『バレルチェア』と呼ばれる形状のものです。

リビング

家具を選ぶ基準はありますか?

家具を選ぶ基準は、「デザインそのものが好きか」、「部屋に調和しているか」、「価格に納得できるか」この3つを軸に考えます。

家具の配置で心がけていることはありますか?

『ここでどんな時間を過ごしたいか』、それが家具の配置にも表れるように思います。例えば、ワークデスクは壁付けするのではなく、あえて外の景色が見える位置に配置。パソコン画面に疲れたら、目を窓の外に移してリラックスできるように考えました。

リビングの一角にあるワークスペース

家具はどんなところで買うことが多いですか?

外国にしかないデザインで欲しいものがあったら、個人輸入で買うことも多いです。なかなか気に入るものが見つからないときは、ひとまず〈IKEA〉の家具をリメイクして使ったりもします。DIY文化が根付いているアメリカにはIKEA家具のリメイクパーツが売っているお店があるんです。ワークスペースのサイドボードも、ベースはIKEAで、パーツ売りされていたものを組み合わせてアレンジしています。

理想を詰め込んだ中古マンションで、国籍、年代、ジャンル問わず、好きなものを自由にミックスしながら自分らしく暮らしを楽しむ、Miwakoさんのコンパクトライフ。後編では、自分らしく暮らしを楽しむMiwakoさんの趣味や好きなものについて、詳しく掘り下げます。ぜひお楽しみに!

※本ページ掲載のお部屋は、Brilliaの分譲マンションに限らず、ご紹介しております。

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